邦画です。ガラガラだったのでかなりゆったりして観ることができました。よかったです。

 以下感想です。




 話の大筋は主人公がネットで翌日やることを発表し、その様子をネットで流す。どんなことをするかといえば、酷いことをやった人に対する粛清。警察は犯人を捉えるために動くという、定番の流れです。

 個人的にはかなり心に痛いものがありました。ゲイツと呼ばれる主人公はそれまで派遣社員として働いて3年努めたら正社員にというものでした。が、現実はそうはいかず、社内からもいじめにあい……。あの感じはわかります。私も似たような経験ありますから。誰も信じられなくなって、立場も弱いからどうしようもなくて……。その後体を壊し、無職に。ハロワのあの雰囲気は味わった人にしかわからないでしょうね。なにより、求人票の描写とかもうね。その後、お金を稼ぐため出稼ぎへ。私の場合、ど田舎だったこともあってかこのへんは経験したことありません。都会ではあるようですし、一時期は福島原発関係もあったようです(ネット掲示板聞きかじり情報なので真偽はわかりませんが)。そして違法投棄という出稼ぎ先で出会った奴らと仲間になりシンブンシの犯行を起こしていきます。

 途中でゲイツが病気になったことを知りますがこの辺りはもっと掘り下げてもよかったんじゃないかと。派遣を正式に切られるきっかけになったようですし。

 話としてはかなり楽しめました。その分、心も痛みましたが。ただどうしても解せないのがあります。警察側のメインの女性警官について。ネットで神様を気取る彼らを彼女は赦しません。徹底的に探し出し、一時は追い詰めるもののそれでも逃してしまうのですがそこで彼らを全力で否定します。そんな彼女は後半になるとゲイツのことをとことん調べ始めます。派遣先の会社でどういうふうに扱われていたか。病気についてやその後のお金について。ハロワの職員などなど……。彼はまじめに生きてきただけなのはわかったはずなのに、クライマックスでこういいます。なぜ助けを求めなかった、と。
 私はこの時にふざけるな、と思いました。中盤に彼女は参考人の男にアタナにはわからないといわれましたが、本当にわからないのでしょう。いや、もしかしたら監督自身が底辺で這いつくばっている人々を理解できていないのかもしれません。誰も信じられないから、助けを求めることができないということにあれほどまで調べて気が付かなかったのかと。それともこの映画を観た人はみなそう思ったのでしょうか。

 この映画は理不尽がいくつもあります。上のような解せないものはもちろん、各キャラの掘り起こしも全然できていません。切った派遣先の社長はのうのうと居座ります。病院の受付はお金をはらってもらったから、ハロワにしては記録にあるけど記憶にないという程度の認識。最後、仲間はゲイツ一人に罪をなすりつけます。ゲイツ自身が望んでいたこととはいえ良心の呵責はなかったのか。そんないくつもの理不尽が個人的には好きです。
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