観に行ってきました。朝一でしたが、思いの外、人が入っていました。とはいえ、エンドタイトルで携帯電話弄くらないでもらいたいですよねぇ……。

 さて、以下感想です。




 監督は第9地区の方。富裕層と貧困層にわかれ、富裕層はスペースコロニーへと移住し、そこでは病気で死ぬようなことはない世界。一方地球は貧困層の住所となり、宇宙に住む富裕層から搾取される場所へとなっています。そんな地球生まれの主人公は宇宙に上がることを夢見ながらもロボット工場で働いていました。ある日、不慮の事故で放射能を浴びてしまった主人公は余命5日を宣言され、それを治すためにスペースコロニー、エリジウムへ向かうことを考える、といったあらすじです。

←エリジウムが富の格差ならこちらは人種の格差を描いた作品になりますかね。



 第9地区とは違い、ドキュメンタリータッチではないです。万人向けを狙ったかどうかはわかりませんが、第9地区よりも受け入れられやすくなっていると思います。パワードスーツやロボット、飛行機、宇宙にまで弾を発射するロケット砲(!)など相変わらず私のガキっぽさにくるものがあります。それだけで盛り上がります。かなり日本っぽい(欧米から見て、ということになるでしょうが)シーンもあります。

 話の根幹としてあるのは格差社会。方やまともな治療はもちろん生活すらままならない状況なのにもう片方はあらゆる贅に浸っている。エリジウムに住む住人の見下し方とかそのまんまを今のネットではありますね。貧乏人は引っ込んでいろ、というものが。
 改めていうまでもなくエリジウムは先進国であり地球は発展途上国であると同時に、エリジウムはヒルズ族のような富裕層であり地球は派遣社員や無業者のような貧困層。地球に住むものがエリジウムに憧れ、目指すのも当然といえば当然。そしてそれがくつがえることがないことも。

 スペースコロニーなどというと壮大で全地球規模のような話になってしまいますが、実はこの話はもっとミクロな話です。アメリカ国内、もしくはその都市の中だけの話。日本でいうなら、浅草などの東京下町に住んでいる者が六本木ヒルズや田園調布を目指すようなもの。なぜそういえるかといえば、スペースコロニーが1機しかないようだから。このエリジウムはアメリカの次元の違う富裕層が自分たちためのだけに作り上げたものなのでしょう。多角的に読み取れてしまうため、どう解釈していくか、そういったところも面白い作品ですが、評価が別れるきっかけにもなっていると思います。

 さて。近未来ということで様々SFのシーンがありますが、引っかかるところも多々あったのも事実。まずエリジウムについて。地面が側面にあるのはいいとして、吹きさらしの状況で宇宙線とかどうしているのかしら? 空気をつなぎとめていくためにはどれぐらいの遠心力が必要なのかしら。そしてあまり出てこなかったシャトルのステーションは中心部にありそうなのでそこは無重力のような気がしますが、そうじゃなかったのはなぜ?
 ロボットについても人型は汎用性があるからいいとしても、中心部を総て頭に持ってくるのはどう考えてもリスク管理ができてないでしょう。ガンダムですら頭はメインカメラだけだったのに!
 とはいえ、最後の最後、プログラムを書き換えて総てがガラッと変わったのは流石、コンピュータ、といったところでしょうか。プログラムは思った通りには動かない。作った通りに動くのだ。という言葉があるようにそれをしっかりと描いたのは流石でしょう。

 かなりグロいシーンや痛いところもありますが、SF作品として楽しめる作品。主人公とヒロインの絡みをもう少し描いたほうがよかったかもしれません。
スポンサーサイト